宇宙天気ニュース |
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2025/11/12 14:30 更新 CMEによる太陽風の乱れが到来し、激しい磁気圏活動が発生しています。X5.1の大規模フレアが発生しました。 担当 篠原 CME(コロナ質量放出)による太陽風の乱れが到来しました。 ACE衛星の観測では、今朝、12日8時半(世界時11日23時半)頃に、 速度が700km/秒へ上昇し、磁場強度は40〜60nTに強まる 大きい変化が発生しました。 その後、太陽放射線の増加により速度の観測が行えなくなっていて、 現在の太陽風速度は分からない状態です。 速度の高まりは続いていると思います。 また、磁場強度は、60nTの強まりは短時間で終わり、 以降は、40nT前後で推移しています。 かなり強まった状態は続いています。 太陽風磁場の南北成分は、強まりの直後は南向きに大きく変化し、 -30〜-40nTもの激しい南向きが2時間程続いています。 磁気圏の活動はかなり活発になり、 AE指数は2000nTを超える激しい変化が2時間程発生し、 Dst指数は一気に-289nTに下がっています。 その後、磁場の南北成分は、0nT付近で変化する様になっていて、 磁気圏の活動は、ある程度落ち着いている様です。 AE指数のグラフは、500nT程度の中規模の変化になっています。 太陽では、昨夜、11日19時(世界時11日10時)に、 中心部北西側(右上)の4274黒点群で、 X5.1の大規模フレアが発生しました。 この規模のフレアの発生は、2024年10月3日のX9.0以来で、 1年1か月ぶりです。 GOES衛星SUVI 131の動画を掲載します。 4274群では、9日にX1.7、10日にX1.2、11日にX5.1と、 時間的にもほぼ1日間隔で、3日連続でXフレアが発生しました。 X線グラフを見ると、大きい高まりが3つ並んでいます。 このフレアに伴って、 太陽を丸く囲むように広がるハロー型のCMEが 上側にやや強く発生しています。 GOES衛星CCOR-1、 SOHO衛星LASCO C2、C3の動画を掲載します。 SOHO衛星の動画では、 途中から白いノイズが画面全体に発生しています。 これは、非常に高速の陽子(太陽放射線)が飛んできて、 カメラに当たってノイズを作り出しているもので、 snowstorm (吹雪)と呼ばれたりしています。 太陽風の速度データが測定できなくなっているのは、この影響です。 図の最後に太陽放射線のグラフを表示しています。 3段階で高まる様な変化が見えていますが、 最後の12日9時(世界時12日0時)頃の大きな高まりが ACE衛星の測定に影響を及ぼすことになった様です。 NOAA/SWPCの現在の太陽風予報を見ると、 今朝、12日6時(世界時11日21時)頃に最初の乱れが到来し、 続く、12日12時(世界時12日3時)頃に次の乱れが到来し、 今夜遅く、12日23時(世界時12日14時)頃に、 昨日のX5.1の激しい乱れが到来すると考えられています。 最初の乱れが今朝になったのは、予報通りと言えそうです。 X5.1については、フレアの発生から1日と4時間後の到来とかなり早く、 この場合、太陽風の速度はかなり高まりそうです。 (図の中でも1000km/秒を超えるグラフになっています) 到来の時間帯としては、 日本での低緯度オーロラに関してかなり期待できそうです。 しかし、鹿児島の天気予報は雨となっていて、 私は挑戦できそうにありません・・・
(c) 京都大学WDC ![]() 4274黒点群で発生した、X5.1の大規模フレア。 (c) GOES衛星SUVI 131 (NOAA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) ![]() 太陽を丸く囲むように広がるハロー型のCMEが発生しています。 (c) GOES衛星CCOR-1 (NOAA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) ![]() SOHO衛星の画像では、太陽放射線による白いノイズが目立っています。 (c) SOHO衛星LASCO C2、C3 (ESA & NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) ![]() X5.1フレアのCMEによる太陽風の乱れは、12日23時(世界時12日14時)頃に到来する可能性があります。 (c) WSA-ENLIL太陽風予報 (NOAA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) ![]() GOES衛星のSUVI 195カメラによる太陽コロナの様子 (c) NOAA/SWPC ![]() SDO衛星による太陽の可視光写真(SOHO衛星の画像ページより取得)。 マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ![]() ACEが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース ![]() AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC ![]() ![]() 27日の太陽周期に合わせた図 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース ![]() GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー陽子の変化 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース ![]() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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